主な整備内容
動バランス修正
【修理概要】 遠心分離機(デカンター)は必須、その他回転機械で必要に応じて行います。バランサーと呼ばれている装置の上でタービン羽根を回転させてアンバランス量を計り取り、そのアンバランス量をおもに削り取ることでバランスの等級を必要値まで調節します。 |
弊社では新型のバランスマシンを数年前に導入しました。
■ 計測ユニット | |
デジタル制御技術を採用したバランシングマシン用計測ユニットで、高精度の釣り合わせを簡単な操作で実現しています。 弊社のバランスマシンでは 最大径:φ1800 全長:4500mm 総重量:1kg~3000㎏までのワークを修正出来ます。 |
【整備例】
■ 分離機 ボウル | |
【ワークサイズ】 重量:1.2トン 最大径:φ700 全長:2500L 修正回転数:560回転 修正方法:2面修正、ドリル穴明け及び面取り |
■ 分離機 スクリュウ | |
【ワークサイズ】 重量:0.6トン 最大径:φ680 全長:1800L 修正回転数:560回転 修正方法:2面修正、プレート溶接 |
■ 分離機 フィールドバランス | |
【ワークサイズ】 重量:2.1トン 最大径:φ700 全長:2800L 修正回転数:1250回転 修正方法:2面修正、ドリル穴明け及び面取り |
■ 渦巻ポンプ インペラー | |
【ワークサイズ】 重量:10㎏ 最大径:φ700 全長:100L 修正回転数:560回転 修正方法:単面修正、面削り・面取り |
■ 多段ポンプ インペラー | |
【ワークサイズ】 重量:250㎏ 最大径:φ500 全長:1800L 修正回転数:560回転 修正方法:単面/2面修正、面削り・面取り |
■ 渦巻ポンプ インペラー | |
【ワークサイズ】 重量:200㎏ 最大径:φ1300 全長:200L 修正回転数:560回転 修正方法:単面修正、面削り・面取り、プレート溶接 |
硬化剤肉盛・溶射補修
【修理概要】 硬化剤肉盛の目的は、各種産業機械の耐摩耗の要求される部位に耐摩耗性に優れた肉盛金属を溶接により形成(補修)することです。 基本的に、摩耗した部品は交換あるいは補修が必要ですが、機器メンテナンスの経済的理由から摩耗量の少ない場合には肉盛溶接にて補修して再利用する場合が多いのが現状です。 溶射とは、コーティングに用いる材料を加熱・溶融して、対象とする部材の表面に吹き付けてコーティング層(=皮膜)を形成するという表面処理技術です。 |
部品計測
【修理概要】 軸及び穴の嵌合部をマイクロメーターやシリンダーゲージといった計測機器を用いて100分の1mm単位の計測を行い、許容値から外れた部品は補修や新規製作を致します。 寸法計測結果は報告書とともにお客様に提出致します。 |
PT検査
【修理概要】 部品表面に肉眼では見えない微小な亀裂(クラック)の有無を確認する検査。亀裂にだけ色が残る特殊な溶剤を用いて行います。 遠心分離機の軸や減速機の歯車などで検査を実施します。 |
芯出し調整・確認
【修理概要】 特に高速回転機械(遠心分離機)の場合、本体外径の通り芯が狂っていると機械運転中の振動や機械損傷につながりかねません。 弊社では芯振れが100分の5mm以内になるように芯出し調整を行っております。 |
各種設計、製作
損傷部品の整備方法をご提案させていただく際は、図面を作成したうえでご説明いたします。弊社ではメーカー部品の補修はもちろん製作も行っております。 そのため、メーカーから交換部品を購入するより、時に安く、早く、より良い製品を提供することができます。 作成は、パーツごとの専門協力会社や弊社にて行っております。 |
お問い合せから納品までの流れ
1 お問い合せ 機械の情報・状態をできるだけ詳しく教えてください。 |
2 基本整備分のお見積書提出 基本整備、交換部品、現地作業などの金額を提出します。 ※この御見積に、部品製作費、補修額は含まれません。 |
3 指定場所より機械搬出 弊社スタッフがお客様の所に伺い、異常部を確認した後、弊社工場へ持ち込みます。 ※交通費、配送費は、実費ご請求させていただきます。 |
4 分解点検 機械を分解・洗浄し、各部品の摩耗度合い、損傷状況をチェック。不具合の原因を指定します(必要に応じて分解前外観清掃も行います)。 |
5 全種検査 嵌め合い等の検査をします。 →詳しくは、部品計測、PT検査をご覧ください。 |
6 中間報告書提出 お客様より入手した情報や資料、現物の確認を基に、中間報告書を作成します(補修図面、計測結果も併せて提出します)。詳細は、弊社スタッフよりご説明させていただきます。 |
7 追加分お見積作成 中間報告書を基にお客様と協議の上、整備(修理)方針を決定し、お見積書を再度作成いたします。 |
8 損傷品補修及び製作 整備の必要な部品の補修及び新規製作を行います。作業の際は、詳細な図面を社内にて作り、逐次確認を行いながら進めます。 |
9 肉盛・溶射補修 必要に応じて、分離機の整備の際に行います。摩耗した部分は、欠陥部分を取り除き、硬質な素材で補修をした後、手作業で磨き上げます。 |
10 動バランス修正 遠心分離機などの回転機械については、動バランス修正を厳密に調整します。 →詳しくは、動バランス修正をご覧ください。 |
11 組立調整 必要な整備・修理を施した上で、組立調整を行います。試運転のできるものは全て弊社工場にて実施し、動作を確認します。 |
12 納品/取付作業 お客様のご希望に合わせた納品方法でお届けします。分離機の場合、弊社スタッフが伺い現場据付・試運転を行うこともできます。 |
13 整備完了報告書ご提出 弊社では一つの整備案件の設計〜整備、納品まで一人のスタッフが担当しております。納品時には、整備前の状況から分解時の様子、仕上がり具合を熟知したスタッフより、詳細をご報告させていただきます。 |